肩の脱臼の症状は?セルフチェックの方法は!

 

肩関節は、肩甲骨の関節窩(か)という受け皿みたいな部分に上腕骨頭という二の腕の上の部分がはまったような状態をしていて、人の関節でもっとも脱臼しやすい関節と言われています。

多くが上腕骨側が肩甲骨の前に外れる前方脱臼と呼ばれるものです。他では後方脱臼、下方脱臼があり、一度外れても簡単にもどる亜脱臼(あだっきゅう)というものもあります。

肩の脱臼の症状は?セルフチェックの方法は! 

肩の脱臼はどんな症状がおきる?

スポーツ中や転倒などで肩は脱臼します。外傷性の脱臼の場合、ガクッという衝撃音とともに関節が変形します。加えて関節の動きが制限が見られ、関節周囲のじん帯なども損傷することで激痛が走ったり、脱臼箇所が腫れあがってきます。腫れあがってくることで骨折と間違うこともあります。そのためレントゲンでの確認も重要です。 

肩

画像引用:matome.naver.jp

亜脱臼との違いは? 

亜脱臼は関節から骨の関節面が外れかかっている状態のことをいい、関節が骨との関節面が部分的にだけ接触してしまっていることをいいます。また一度脱臼した関節を、自然に整復できたり、自分で整復できた状態のことも亜脱臼といいます。肩などの亜脱臼の人は自分の肩をポキポキと外したりはめたりできる人もいるくらいです。小児に多いのが肘内障で、親が子どもの手を引っ張りすぎたりして簡単になってしまいますが、これも亜脱臼の一種です。

脱臼は亜脱臼のようにはいきません。脱臼は骨と骨を繋ぐ可動部関節が完全に外れている状態で、①「関節包外脱臼」・②「関節包内脱臼」の2種類に分類されています。①は骨が関節を覆っている関節包靭帯を破り、関節包の外へ出ている状態になっているので、靭帯も傷ついていますし、関節や軟骨の固定に時間がかかります。②は関節包の損傷は一切ないので治癒するのが①よりは早いという特徴があります。

どんな人がなりやすい?

外傷性脱臼は、多くがスポーツをする人です。特に柔道、ラグビー、アメフトなどコンタクトスポーツは脱臼を繰り返しやすいです。肩関節は一度脱臼を起こすと、その後は脱臼しやすくなり、寝返りなど些細な日常動作でも脱臼が起こりやすくなります。

注意するべきポイント! 

肩が前に脱臼する前方脱臼というものは、肩の骨を包んでいる関節包というものが破れてしまうことが特徴です。肩の関節包には肩が前にずれないように働く靭帯が位置しているので、関節包が破れると一緒に靭帯も断裂してしまいます。

そして一度脱臼すると肩の前方のゆるみが残って外れることが多くなり、“脱臼ぐせ”がついてしまい、2回以上肩が外れると手術をしないと治らないことがほとんどです。
これは若い人に顕著で、特に激しいコンタクトスポーツをする人、元々関節がゆるい人は反復性になりやすいので注意が必要です。 

肩の脱臼を予防するには?

相撲部屋の九重部屋の親方が現役時代の千代の富士として活躍してあった頃、先天的に両肩の関節の噛み合わせが浅いという骨の形状から脱臼でかなり苦労されていました。肩の脱臼を予防しなければ上位にいけない、肩の筋肉を強化しろと指導されて、千代の富士は肩周辺の筋肉をつけるために腕立て伏せを毎日500回やったりして脱臼を克服して横綱になったのでした。

ですので、肩の脱臼を予防するには肩関節を安定させる筋肉を強化することが予防に繋がるというわけです。特に関節がゆるい人は優しいストレッチから筋肉作りを心がける必要があります。

まとめ

肩関節はスポーツをする人が一番脱臼が多いのですが、もちろん外を歩いていて、家の中で転倒した際に脱臼、ということもあります。一度外れると厄介な外傷なので、スポーツをする人もそうでない人も、他の怪我や病気同様、脱臼もしないように日頃から心がけたいものです。 

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