こんにちは、ヒロ彦です。この記事では、池波正太郎先生の「男の作法」のオーディオブック版の書評が書かれています。
男の作法を読もうと思った理由は、池上章太郎先生の話す言葉を聞いてみたかったからです。
これがアマゾンでも星がいっぱいついてたので、期待したんですけど、Audibleで聴いてみると想像以上にいい!
まるで池波先生と寿司屋で一緒に飲んでいるかのような濃い時間を過ごすことができました。5時間という時間も、休日に作業しながらきくのに丁度良かったです。
とくに対談形式で魅力を120%引きだしている点がよかった!
書き言葉より、口語体で書かれている対談形式の方が、オーディオブックに向いているのですが、この本は魅力を最大限引き出している大当たりのオーディオブックでした。
身近にはこんなかっこいい色気のある大人はいませんけど、本なら簡単に晩御飯を共にできるのです。
オーディオブック版はうまく貼れないようなので、本の方のリンクを貼っておきますね。
池波正太郎先生のオディオブックはFebe でも聞けます。対談系はこちらが主です。
こちらはFebeの池上先生が語る戦国武将シリーズと講演です。どれも含蓄ある言葉で、深い。
特に江戸のおんな気質は、スイカが茶菓子に使われていたとか、知らないことが多くて面白かったです。
池波正太郎先生の作品との出会い
池波先生の作品を見たのは、テレビで鬼平犯科帳を見たのがはじめてでした。
粋とか、色気のようなものが漂う作品なのでが、
池波先生の対談や講演を聴いていると、この人自身がもっている雰囲気なんだなー。
やっぱ作品は、作者の分身なのですね。
いま鬼平犯科帳を見るなら、50周年の記念に作られたアニメ「鬼平」が超オススメ!
硬派な時代劇アニメで、爽快なストーリーを実力派揃いのキャストが熱演しています。
OPだけでも、垂涎ものですw
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男の作法のあらすじ
男の作法は池上先生が58歳のときに執筆されたもので、初版は1981年=昭和56年に出版されています。
内容は、料理屋での粋な振る舞いから、服のあわせ方、仕事道具へのこだわりと池波正太郎先生の美学が語られています。
粋ってなこういうことなんじゃないの?ってさらっと提案されるのです。これが色気があって最高にカッコイイ。
なにせ昭和を生きてきた文豪の書ですから、いまの時代にはあわない部分もあります。
別に池波先生も、同じようにしろって言ってるわけじゃないんですね。
最初にいったようにねあくまで、僕の時代の話であってね。今の君たちに僕と同じようにやれってんじゃないんだから。
でも作法だからといって具体論として聞くと、いまの時代にあわないかもしれませんが
抽象化して普遍的な切り口に目を当てれば、発見は多いものです。
若い頃のエネルギーを何に使うかが人生を決める
40になったらドストエフスキーなんて膨大な文書は読めないのよ
ギャンブル全般をしてきた池波先生ですが、麻雀だけは時間を喰うので.特に若いうちはするべきではないっておっしゃってました。もともと麻雀は中国の富裕層が時間つぶしのためにやっていたので、若いうちからそこにエネルギーを使ってしまうと、もったいないのです。
もちろん、麻雀から得る人間関係やギャンブルの魅力もあるでしょう。
しかし、コツを覚えてしまうと、同じルーティーンで進んでいくのが問題なのです。
突き抜けるまでは、蓄積される量が少ないのです。
もし時間を費やすとしたら、感性を磨くのが良い。例えば映画。同じ娯楽ですが、3年も見れば人を感動させるストーリーや、憧れる人物、善悪の価値観、素敵なセリフ、大人の服装、物語としての共感など得るものは多いのです。
その後、この方がブロガーや小説家になれば、これらの経験はそのまま文章に表れてくるでしょう。
若いうちに文化的資本を蓄えることの重要性を説かれているのです。
家というのは、自分の性格を変えるこれが怖いんだ
環境というのは怖いものです。自分で選んでいるようでも、相互作用があるので、環境から影響受けて自分の性格が変わっていきます。
良い例でしょう。
だから池上先生は、自分のサイズに合った小ぶりの家に住んでいたそうです。そうでないと、町人や町娘の気持ちになれないから。
これは家具も言えると思うんですよ。自分の書斎があって、机と本棚が質素ながらあると、座って考える時間ができます。
自分を変えたかったら、意志で行動するだけでなく、環境を変えてあげることが大事なのかなと。
ありがとうは身銭を切って形であらわす
タクシーに乗ったら普通の運転でもありがとうと思ったら100円多く払うと良いそうです。
そうすると、運転さんが気分良くなるでしょ。
気分がよかったら、1日のるお客さんが感じよく運転してもらえて、交通事故も減ると。
いいことして自分も気持ちがいいし、世の中も100円で良くなるなら、いいじゃないかって話です。
人は皆、自分だけで生きてるんじゃなくて、おかげさまで生きています。
でも、言葉だけより、身銭を切って「ありがとう」のほうが嬉しくなるのが人情じゃないですか。
これってアダム・グラントのGive and Takeに書かれていた、ギバーの精神ですよね。
大きく成功する人は、利己的ではなく利他的なギバーなのです。
でもね、池波先生って美学は語るけど、強制はしてないんです。あくまで僕はこう思うよってスタンス。
最初にいったようにねあくまで、僕の時代の話であってね。今の君たちに僕と同じようにやれってんじゃないんだから。
背中で粋を教えてくれるような、なんともかっこいい方ですよ。
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