腹痛でひどい下痢や下痢に血便が混じっていたり血便が出た時、何か重大な病気になってしまったのかと心配になりますよね。
血便は腸で出た血以外に他の臓器で出血した場合も血便として便になって出てきます。血便の色が黒い場合は胃から大腸の入り口など肛門より遠い部分での出血が考えられます。鮮やかな赤色の血便が出た場合は肛門付近や直腸での出血が考えられます。
血便によりどのような病気が考えられるか説明していきます。
症状から、どんな病気が考えられる?
血便の色が鮮やかな赤色の場合
・痔
切れ痔などは肛門付近の皮膚が切れて、そこから出血します。排便時に痛みをともない、排便後もしばらくひりひりとした痛みが続く事があります。排便時にトイレットペーパーでふいたときに血がついていたりポタポタ血が落ちることもあります。
画像引用:tomomutinkun.hatenablog.com
・急性胃腸炎
O-157などの食中毒は、激しい下痢の症状に続き血便が出る事があります。症状として腹痛や吐き気、嘔吐、激しい下痢などがあります。脱水症状にならないよう水分補給をし、症状がひどい場合には病院に行きましょう。
・直腸がん
直腸がんは直腸に出来るがんです。直腸を詳しく分類すると、直腸S状結腸部、上部直腸、下部直腸に分類されます。肛門に近い部分で癌が出来、出血を起こした場合、鮮やかな赤い色をした血便が出ます。
血の色が赤黒い場合・鮮やかな赤色の場合
・潰瘍性大腸炎
肛門に近い部分で出血を起こしている潰瘍性大腸炎の場合は、赤黒い血便が出ます。肛門に近い部分で炎症を起こしている場合は赤色の血便が出ます。排便後トイレットペーパーで拭いたときに血がついている事もあります。また、白濁色の粘膜が出る場合があり、腹痛や腹部の不快感を伴います。早期に病院で診察をうけて薬を処方してもらいましょう。放置していると炎症が悪化していきます。
・虚血性大腸炎
大腸への血液の流れが悪くなり虚血状態になると、栄養不足の状態となってしまい大腸に潰瘍や炎症が起こります。
症状は左下腹部が痛くなりトイレに行くと赤黒い血便が出ます。
高齢者や女性に多い病気です。
治療は安静にして、絶食や、二次感染防止のための抗生剤投与などです。症状がおさまってきたら食事をとることができます。
・大腸がん
大腸がんは腹痛、下痢、血便、便秘などの症状です。初期で発見することが難しく病院で診察を受ける頃には進行しているケースが多いのが大腸がんの特徴です。上記の症状がなかなか改善されない場合は早期に精密検査を受けましょう。
・クローン病
大腸の様々な部分に炎症、潰瘍が起こる特定疾患です。症状は、腹痛、下痢、下血、体重減少、発熱などです。
タール色の赤黒い血便
・胃や十二指腸での出血
胃潰瘍や胃癌、十二指腸炎などが考えられます。
大量の血便が出る場合
・大腸憩室症
大腸憩室は大腸の壁が一部突起したもので、そこに便がつまって炎症を起こし腹痛とともに血便が大量にでる場合があります。
・薬剤性出血性腸炎
薬の副作用により起こる腸炎によって、大量出血を起こす病気です。腹痛を伴わず急に出血するため、驚いてしまいますが、何らかの薬を服用していた場合は薬剤性出血性腸炎の可能性があります。
まとめ
血便の色は肛門に近い場所で赤色、肛門から遠い腸や胃などの出血だと排泄までに時間がかかりその間に黒く変色していきます。血便が症状の病気は自然に治癒するものから命にかかわるものまで様々ですので、まずは病院で検査を受けましょう。
コメントを残す